無花果

仕事の帰りに寄ったスーパーマーケットでいちじくを見つけました。 毎年一度は買って帰ります。 ぱっと見、形にも色にも食欲をかきたてるようなものは感じません。 でも旧約聖書の最初にも出てくるいにしえからの食べ物。

私 「いちじくがあったので買ってきたわ、たべる?」
母 「わ、食べる、食べる!」
私 「お母さん好きよね、いちじく」
母 「大津のね、おうちのお庭にいちじくの木があったの、庭っていうか、畑のすみに」
私 「へえ、家庭菜園かしらね。 おじいさまもおばあさまも食べたの?」
母 「そ、おじいさまは散歩のついでによくもいでいらした。 でも、すぐ虫がつくの、甘いでしょ。」
私 「どんな虫?」
母 「どんなって、虫よ。 アリ、蜂、あぶ・・・。 昔ですもの虫がいてあたりまえよ、なんとも思わなかったわ。」
たしか、母の祖母のおてふさんは、消毒と称して生のイチゴも熱湯でグラっとやってから母IRENEにたべさせたという逸話の主
アリンコの足をよけながら、庭になったいちじくをほうばるK之祐おじい様、おてふさんと幼いIRENEさんの姿が目に浮かびました。

思い出の味のイチジクはこうして私の懐かしい味にもなっていくのでしょう。


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