スキンシップ

IRENEさんが今の施設で暮らすようになってから3箇月がたちました。 数分前のこともおぼえていないようなIRENEさんですが、魂ではとてもいろいろ考えているらしく、私にもスタッフにも家へ帰りたいとは一度も言いません。 
ところが先日、私やdoziさん一家がインフルエンザになって誰も顔を出すことができなかったことがありました。 2週間ぶりにIRENEさんに会って「インフルエンザにかかって来れなかったの」と手をとって謝ると、「心細いったらないの」と潤んだ目をしてつぶやくように言いました。
週に1,2回IRENEさんを訪問するときは好きなプリンやアイスクリームやチョコレートを持参します。 話すことはたくさんはありませんが、手をとって目をみて言葉をかけたり、髪をとかしたり、肩や足を揉んだりしてできる限りスキンシップをするようにします。
末っ子である自分は子供の時、母にしょっちゅうそうしてもらっていました。 今はお返しをしているのですね。
三度三度のご飯が出てくる、自分の面倒を見てくれる人がたくさんいる、寝るところがあって、寒くもなく、暑くもない・・そんな環境でも人間は不安に陥るものなんですから。