観艦式 1930年、電灯艦飾 2009年
母IRENEさんの長女 Chrisは今年になって京都から神戸に引っ越しました。 神戸が話題になるとIRENEさんにはどうしても忘れられない思い出があるといいます。 今年になって何度も聞かされた話。
昭和5年の10月26日、IRENEさんが11歳のとき、いつも優しくしてくれた父方の伯母さまとIRENEさんは連れだって、伯母さまの嫁ぎ先の本家をたずねました。 その家は芦屋にあるたいそう大きなお屋敷でした。 その日は神戸市として23年振りに海軍の特別大演習観艦式が行われるというので、お客様を大勢招いて見物の会が開かれたのです。
母 「なんせ、すごいお屋敷だったのよ。 周りにも大きなお屋敷がたくさんあって、テニスコートのあるお宅もあったわ。」
私 「でもさ、地図で見ると芦屋のそのお屋敷町から海って結構遠いわよね。」
母 「そうよ、見物といっても海は遠くて、軍艦なんかチロとしか見えなかったわね。 でも、お客様が大勢いて、大きなお座敷にずらーっと御膳がならんでいたわ。 お料理もすごくって。」
私 「へえ」
母 「昭和天皇が即位したばかりの頃で、日本中がお祝いムードで、景気づけみたいなものよ。」
私 「それで大宴会か・・おかあさんこどもだったんでしょ」
母 「そう、用事があるからとか言って伯母さまと私でまだ誰もいないお座敷で、お料理だけ頂いてお先に失礼しちゃったの。」
当時の記録によるとこの式典に臨んだ軍艦は165隻、航空機が72隻。今の日本で行われる海上自衛隊の観艦式の参加艦艇が40弱ですからその規模はまさにケタ違いだったことでしょう。
さて、明日25日、相模湾で3年ぶりの海上自衛隊の観艦式が行われるそうです。
横浜、横須賀、木更津では電灯艦飾が行われました。
夜の闇と雨のなかでクリスマスイルミネーションさながらに飾られた軍艦たち。(横須賀)
上:右側のオレンジ色の船は南極観測船「しらせ」
上:同じく横須賀 長浦港
管理者:揺れる船上から撮ったため、電灯しか見えてません。 軍艦好きの方はこちらをどうぞ。