ニューヨーク・ニューロッシェル1936年

私 「H田一家がニューヨークにたどり着いてからの家探し。数週間のホテル住まいを余儀なくされて、やっと見つけた家がニューロッシェルね。」


私 「地図で見るとマンハッタンから電車で30分くらいだし、穏やかな住宅街だし、理想的な場所ね。Google Earth使うとピンポイントで家が見えたわよ。ここは1994年に家族みんなで見にいったから私も覚えているわ。70年前の家が壁の色こそ違え、残っていてみんなで感激しまくったわね。その家に今住んでいる人にわけを話して、裏庭を見せてもらったりしたじゃない。懐かしいわぁ。」
母 「家の大家はイーゲルシュタインとかいうユダヤ人だったわ。その頃の家は屋根がグリーンで壁はうす茶色だった・・」
私 「お父さんもその昔、仕事でニューヨークへ行ったときにわざわざお母さんが住んでいた家とハイスクールを見にいっているのよね。 お母さんを可愛がってくれたという先生まで訪ねて。 この写真はその先生と家の前で撮ったものね。」
母 「お裁縫の先生だったか英語の先生だったか忘れちゃった。この写真の先生はすごくめかしこんでいるから、お父さんの事をとてもウエルカムしてくださったのよ。」
私 「出張先からわざわざ訪ねてるんですものね。よほどお母さんがいい思い出話をたくさんお父さんにしたのね。」
母 「あの頃、アメリカに住んでいた・・なんてことが物凄く珍しかったのよ。お父さんは英語もできたし、興味があったんじゃないの?」
そうは言いますが、父が母を喜ばせようと、母の思い出の場所を訪問したことは明らかですよね。