飛行機大好き

我が家の夕食の日常の風景です。
私 「明日の夜は私は要らないの。それで明日のおかずには・・・」
母 「あがった、あがった、あがった・・あら大きいわ・・。」
私 「今日薬局に来た患者さんでさぁ、一人暮らしのおとしよりがいてねぇ・・・」
母 「ほら、またあがった、あがった・・・今時分は殆ど3分おきよ・・山手線なみね」
私の話を聞いているのかと思うと、母の視線は私の顔のちょっと左側に飛んでいるのです。 彼女の視線の先にあるのは離陸した飛行機。 羽田から飛び上がったばかりの飛行機が窓から見えるのです。
母は若いときから飛行機、車、機関車と乗り物がなんでも大好き。 母に必ず聞かれるので、我々家族は旅行で飛行機に乗ると「ボーイング747」とか「エアバスA320」とかいうのまで覚えて帰らなければなりませんでした。

下の地図に羽田飛行場がありますが、この滑走路の延長線上に我々の住むマンションがあるため、北風の日は部屋の窓からは、羽田に着陸しようと列をなす飛行機、飛び立ったばかりの飛行機がビル群の向こうにきれいに見えるのです。
特に冬の夜は空気が澄んでいて、飛行機の翼の灯りがまるで火の玉か花火のように輝いています。
昨年白内障の手術を受けた母の眼は視力が回復したため、今年の冬は窓に貼りつく時間が長くなりました。 着陸しようとする飛行機が列をなしていると空に大きな動く星が2つも3つもあるが如くで、神秘的ですらあります。 母でなくても、飽かず眺めてしまう我が家のちょっとした自慢です。