秩父丸1938年 仮装舞踏会

10月最後の日はハロウィン。  ニュースではディズニーランドで思い思いに仮装を楽しむ子供や大人が紹介されていましたね。 写真は1938年、母IRENEがニューヨークから日本へ一人で帰国する際の秩父丸での仮装舞踏会です。 この船のボールルーム、天井や柱がとても豪華なつくりなのがわかります。

母  「船では毎晩、ダンスパーティと映画の上映がだいたい一日おきにあったのよ。」
私  「仮装舞踏会って本当にみんな思い思いのコスチュームね。 おかあさんのは?」

母  「お目付け役で同行していたDenさんのタキシードを借りたの。」
私  「ホワイトタイじゃないの。 おじさんははっぴを着てるのね、ガーデンパーティのときに船員さんが着ていたものかしら。」

母  「この女の子は日本髪のかつらかぶっているでしょ。 ちょんまげのかつらの人もいるわね。 一番後ろのこの人なんか自分の羽織を裏返しにしてるのよ。」
私  「どうして?」
母  「男の人の羽織って裏地は派手だからよ。」
私  「いいアイデアね。 ねえ、こんな格好してみんな踊るわけ?」
母  「そうよ、ダンスパーティですもの。 私と踊ってくれた銀行員の人は踊りながら『映画みたいですねぇ』って。」
私  「はぁ・・」
日本でもアメリカでもない、そこは太平洋の海の上、しがらみも分別も忘れて童心にかえって楽しむ乗客たちです。 第二次世界大戦開戦の3年前のこと。


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