季節と食卓

2週間前のことです。IRENEさんの要介護認定の更新申請をしたので、調査員が我が家にやってきました。 家族との面談の後、調査員がいよいよIRENEさんに直接面談したときのことです。
調査員:「今は季節でいうとなんですか? 春、夏、秋、冬のどれでしょう?」 
これは認知度を測るための質問なのです。 IRENEさんは、なぜ、そんなことを訊くのかしらとけげんそうな顔です。 もう一度、調査員の方が訊くと
「冬よ、冬でしょう?」
調査員:「どうして冬だと思うのですか?」
窓の外は住宅やビルばかり。それに部屋は暖房が効いているし、テーブルには誕生日に頂いた春のお花が活けてあります。 しばらく困ったような顔をしながら
「ええ、食べ物よ。」
調査員:「食べ物ですか・・、冬の食べ物ですね。」
「そう、お大根とか・・」
そばで聞いていた私はちょっと感動してしまったのです。 最近のIRENEさんは、お昼には何を食べたか訊いても想いだせないというのに、なんと麗しい回答でしょう。
私が1日中仕事で外へ出るので、IRENEさんの毎日のご飯のおかずは作り置き。 それをヘルパーさんが温めたり、切ったりして器に盛ってくださって、IRENEさんに供しています。
揚げたての天ぷらとか、捌いたばかりのお刺身とかは週末でないと出せません。 同じおかずが次の日や一日おいてまた出るのもしょっちゅうです。 なんだか気の毒だな〜と思っていたのに、ちゃんと季節感まで感じていてくれていたとは。 ヘルパーさんが都度記してくださる連絡帳に「完食されました」とか「○○○はおいしいとおっしゃいました」と書いてあると「やった!」とこぶしに力がはいります。
これからも今以上に季節を楽しみながらおかずを作ろうと決意を新たにするのでした。
日曜日の午後、私はちょっとおでかけ。 もし、帰りが遅くなってもこのお弁当があれば大丈夫。 鮭の照り焼き、タラのすり身を椎茸に詰めた揚げもの、白身魚の昆布巻き、五目ひじき、いり卵を入れた菜の花ごはん。 お弁当箱はからっぽになって台所にありました。




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