あく巻き

スーパーで、南九州の季節菓子、あく巻き(灰汁巻き)が売られていた。子供の頃、食べた思い出の味。我が家の祖母は鹿児島生まれ。竹の皮に包まれた茶色いお餅。祖母は口に糸の端をくわえ、左手にあく巻き、右手に糸を持ってくるりと餅に巻きつけ切っていた。粘りが強くて包丁では美しく切れないためである。記憶が鮮明なのは、その所作が面白くてそばでじいっと見ていたからに違いない。
買って来て食べてみた。昔のはもっと米粒の形が残っていたぞ〜、なんか違うな〜、文句いいながら頭は思い出にあそんでいた。