デソレーションサウンドへ(その1)


大自然を味わう
4月に始まったヨット遊学も4か月目になりました。8月のロングクルージングの行き先は、バンクーバーの北西約180キロに位置するデソレーションサウンドと呼ばれるエリアです。陸路はなく、船か水上飛行機でしか行くことができません。世界中のクルージングヨットマンの憧れの場所で、特色はなんと言っても雄大な自然です。 複雑に入り組んだ入り江と無数の島々がありますし、海から見る景色の奥に雪をかぶった険しい山々を望むことができます。フネを桟橋につけられる泊地は少なくなり、アンカリングが殆どになります。 いつ、どこを泊地にするかということは複数のガイドブックを熟読し、期間中に洗濯やシャワーを使える場所を盛り込んで、プランニングをしなければなりません。 
アンカリングをして静かに眠るためには三方を囲まれた入り江の奥が無難です。今回、一回だけガイドブックにも載っていない場所にアンカリングをしました。 地形と天気予報、風と潮の状況を読んで、なおかつスターンラインや、セカンドアンカーを駆使すれば少々オープンな場所でも安全にフネを泊められるということを経験することができました。 そんな泊地は、ナチュラルパークでもなんでもないので規制がなく、船から釣りを楽しむことができましたし(ただし、釣りをするためにはライセンスの購入が必要)、釣った魚のアラをエサにして蟹網をしかけたら大きなカニが10匹以上もかかりました。 また、他の船のライトもないので夜は真っ暗、満点の星空です。天の川もしっかり見えました。海面には夜光虫が潜み、コップに満杯の水を海面にこぼすと青白い光がまるで花火のように飛び散りました。 また早朝には泊地の目前の海を数頭のオルカが潮を吹きながら回遊するのも目撃し、メンバー全員で幸運を喜びあいました。 フネでないと来られない場所で、フネでないとできない経験の数々を・・・まさにヨットクルージングの醍醐味を味わうことができたのです。

上:コルテスアイランドとリードアイランドの間の秘密の場所。テンダーから記念撮影。

上:セカンドアンカーは近くの小島に。これで安心。

上:エサのあるなしにかかわらず、大漁です。 今夜のおかずに。

上:ボブさんが一本のオールでテンダーを操る方法(「学連漕ぎ」と呼んでます)を伝授しています。 背後の浮きは仕掛けた蟹網の目印。 翌朝、学連漕ぎで蟹網を引き揚げに行ったタケちゃん。 潮に流されて蟹網をアンカー代わりにして難を逃れたのでした。

上:捕れた魚のアラを餌にカニ網をしかけたら・・・11匹もかかりました。小さい5匹はリリース。

上:夜は満点の星。 天の川もくっきり見える。 海面には夜光虫がキラキラ。 魔法の時間。

上:早朝の泊地。 この海にオルカが数頭、潮を吹きながら回遊していった。 


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