デソレーションサウンドへ(その2)


上:デソレーションサウンド一番の景勝地。プリドーヘイブン。ここはさすがに混むので早めの到着が必須。

クルーズ&ラーン参加者の方と記念撮影 。

上:ボブ校長が一人テンダーでお散歩へ。 鹿に遭遇。

上:ワンのお散歩にSUPに乗って近くの島へ。 ワンの慣れた様子がなんともかわゆい。

上:空が真っ赤に焼けてくれた。

上:レフジコーブはデソレーションサウンドでは貴重な設備の整ったマリーナ。ここにいつ泊まるかがプランニングのポイントでもある。

食事のこと
クルージングスキルの中で、異色なものに「食事の準備」があります。 これもボブさんにやかましい(笑)ほど指導を受けています。 クルージング中の食材は積載できる種類も量も限りがありますし、遠方へ行くほどクルージング中に補充ができないことがあります。 わがままを言っても軽く却下されました。 これは訓練なのです。 したがって自分が作れる料理を好き勝手に作るのではなく、「そこにある食材で、手早く、美味しく」作らねばなりません。 ゴミがたくさん出てかさばるインスタント物やレトルト物、混合調味料はご法度です。 缶詰は非常用なので、新鮮な食材があるならそれらの消費が優先されます。しかも味は薄め。 後から個人で調整できるからです。 その結果できるものは「一期一会の再現不能な料理」の数々。 想像するだけで美味しそう・・・でしょ? その一方、海辺で集めた牡蠣や浅利の下処理や調理、鋭いヒレに毒のあるロックフィッシュの捌き方も教えて頂きました。 そしてコーヒーは毎回手間をかけて豆からひき、特大のフレンチプレスでたっぷりと淹れます。 そうそう、森で採ったブラックベリーで今度ジャムを作ってみようかと思っています。 与えられた条件の中で十分楽しむ、それも醍醐味の素になりますから。


上:ロックフィッシュにはヒレに毒を含むトゲがあります。注意して処理。

上:レフジコーブにドックインして蟹を蒸していたら、通りがかりのセーラーから「グレイト ディナー!」と羨望の声。

上:みんなで黙々とカラの山を築く。

上:採った牡蠣とお魚で作ったパエリア

上:クルージング中の料理も大切なスキルのひとつ。ボブさんの指導はここでも繰り広げられる。

上:この時期、ブラックべりーが色づいている。真っ黒に熟すと甘くなる。



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デソレーションサウンドへ(その1)


大自然を味わう
4月に始まったヨット遊学も4か月目になりました。8月のロングクルージングの行き先は、バンクーバーの北西約180キロに位置するデソレーションサウンドと呼ばれるエリアです。陸路はなく、船か水上飛行機でしか行くことができません。世界中のクルージングヨットマンの憧れの場所で、特色はなんと言っても雄大な自然です。 複雑に入り組んだ入り江と無数の島々がありますし、海から見る景色の奥に雪をかぶった険しい山々を望むことができます。フネを桟橋につけられる泊地は少なくなり、アンカリングが殆どになります。 いつ、どこを泊地にするかということは複数のガイドブックを熟読し、期間中に洗濯やシャワーを使える場所を盛り込んで、プランニングをしなければなりません。 
アンカリングをして静かに眠るためには三方を囲まれた入り江の奥が無難です。今回、一回だけガイドブックにも載っていない場所にアンカリングをしました。 地形と天気予報、風と潮の状況を読んで、なおかつスターンラインや、セカンドアンカーを駆使すれば少々オープンな場所でも安全にフネを泊められるということを経験することができました。 そんな泊地は、ナチュラルパークでもなんでもないので規制がなく、船から釣りを楽しむことができましたし(ただし、釣りをするためにはライセンスの購入が必要)、釣った魚のアラをエサにして蟹網をしかけたら大きなカニが10匹以上もかかりました。 また、他の船のライトもないので夜は真っ暗、満点の星空です。天の川もしっかり見えました。海面には夜光虫が潜み、コップに満杯の水を海面にこぼすと青白い光がまるで花火のように飛び散りました。 また早朝には泊地の目前の海を数頭のオルカが潮を吹きながら回遊するのも目撃し、メンバー全員で幸運を喜びあいました。 フネでないと来られない場所で、フネでないとできない経験の数々を・・・まさにヨットクルージングの醍醐味を味わうことができたのです。

上:コルテスアイランドとリードアイランドの間の秘密の場所。テンダーから記念撮影。

上:セカンドアンカーは近くの小島に。これで安心。

上:エサのあるなしにかかわらず、大漁です。 今夜のおかずに。

上:ボブさんが一本のオールでテンダーを操る方法(「学連漕ぎ」と呼んでます)を伝授しています。 背後の浮きは仕掛けた蟹網の目印。 翌朝、学連漕ぎで蟹網を引き揚げに行ったタケちゃん。 潮に流されて蟹網をアンカー代わりにして難を逃れたのでした。

上:捕れた魚のアラを餌にカニ網をしかけたら・・・11匹もかかりました。小さい5匹はリリース。

上:夜は満点の星。 天の川もくっきり見える。 海面には夜光虫がキラキラ。 魔法の時間。

上:早朝の泊地。 この海にオルカが数頭、潮を吹きながら回遊していった。 


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バンクーバーの花火大会

バンクーバーで今年は花火大会が3回開かれます。日本企業がスポンサーになって中国、ブラジル、カナダの三カ国の花火師が1日ずつその腕を披露するそうです。 会場となるのはいつもセーリングの練習をしているイングリッシュ・ベイ。 聞くと、花火のある日はこのあたりの道路やスカイトレインも大混乱になるとのこと。 でも、今回はDoziさんたちが滞在しているアパートメントが会場のすぐ近くなので、私たちはゆっくり見ることができました。  今日はブラジルの花火です。


上:KOINOBORIも今夜は一眼レフ持ってバラードブリッジに陣取り、すっかり本気撮りモードです。

上:オープニングでは、いつもフォールスクリークを行き来する小さなフェリーボートが集まってフォーメーションダンスです。とてもかわいい。

上:太陽が沈み、山の稜線のオレンジ色がだんだん暗くなるころ、花火大会は始まりました。

「たまや〜〜!」

上:もう、この頃になると私の背後には見物客が壁のように立ち並んでいて身動きがとれません。

上:イングリッシュベイってこんなに狭かった?と思うほど、見物のボートがぎっしりです。 さぞ、大量に灰をあびていることでしょう。




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バンクーバーヨット遊学・「山火事の風下」

ご無沙汰しています。 いろんなことに多忙で、目まぐるしい日々が続いています。
バンクーバーに来て早2か月がとうに過ぎ、3回目のロングクルージングで、再びガルフアイランドをめぐって帰ってきたところです。
クルージングの初日、ジョージア海峡を渡って、ポーリエパスをスラックタイムに通過し、ガルフアイランドの内海に入り、ウォーレスアイランドにアンカーを下しました。 夕暮れ時は普通に見えたのですが、

翌日、船の外へ出ると、へんな匂いが。 そして空が黄色い。 ザラザラフワフワしたもんが落ちてくる。 太陽がまるで日食のときのようにオレンジ色です。

この日は北西の風。内陸部の北の方で大規模な山火事があったらしい。
[
あとでネットで見ると、カナダの山林ではいたるところで山火事が起きている。 山火事の情報サイトには現在延焼中の山火事のリストがずらり! 一か月近く燃えているものも。
写真は露出をアンダーにしているので、多少大げさに写っていますが、この中をセーリングしてきました。

上:ガンジスハーバーの朝もこのとおり
今回のクルージングはこの山火事の空気と潮風とお酒(?!)にのどをやられて、発熱。 KOINOBORIは日程を1日半残して水上飛行機で一足先にバンクーバーに戻りました。 情けないったらありゃしません。
でも、それ以外はまた存分に楽しみましたよ。 ナビゲーションの練習もたくさんやりましたし、突然の泊地変更や寄り道、回り道にも動じなくなりました(笑)。

上:バンクーバー島、トッドインレットの奥でアンカリング。 小さな浮桟橋を家族の船で囲む。素敵なバケーションの過ごし方。


上:トッドインレットにて。掃除中にボブさんが海に落としたバケツを拾わされるクルーズ&ラーン参加者


上:プロテクションアイランドにはカナダ最大のフローティングパブが。もちろんヨットで乗り付けられます。

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女子サッカーW杯オランダ戦観戦

この日の午後、いつものようにイングリッシュベイでヨットトレーニングをしていました。すると携帯に今、開催中の女子サッカーワールドカップの決勝トーナメント1回戦、なでしこジャパンとオランダの試合の切符が入手できたとの報せがはいりました。 なんという幸運! いつものように練習を終えてから、私とタケちゃんは会場であるBCプレイス・スタジアムにかけつけました。


上:日本にいたことのある方なのでしょうか? 浴衣を着て応援!




試合は前半に有吉佐織選手が先制点、後半に阪口夢穂選手が追加得点を入れました。2点目は阪口選手のシュートはかっこよかった。 なでしこは体が良く動いていて負ける気がしませんでした。

終了近くになると澤穂希選手が登場。  会場がどっと沸いていました。彼女は女子サッカー界のレジェンドなんですね。  
最後のロスタイムに1点返されましたが、そのまま2-1で勝利! 
ナマ澤選手も見ることができたし、いい思い出になりました。


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ガルフアイランドへ


上:ガンジスハーバーの朝、水上飛行機のお客がそろそろ来るころだ。


「ねえ、クルージングに参加した人たち、帰国してこうして現実へ戻っていくけど、僕らはまだここにおって、こんな夢みたいな生活続けられる。 まだ、信じられんなあ」。 もう一人の訓練生のタケちゃんは、今の私の心境もずばり表現してくれました。
バンクーバーでのヨット遊学に参加してもうすぐ2か月。 2回目のロングクルージングからバンクーバーに戻り、日本へ帰国する他の参加者をお見送りした直後のことです。 この素晴らしい環境で毎日ヨットの練習ができる、海に出られる・・夢みたいな生活はまだまだ続くのです。
バンクーバー近辺の海岸線は地形が入り組み、また、西海岸の沖に横たわるバンクーバー島との間に多くの島々があります。 太平洋の荒波からは守られ、天候もほぼ安定しています。 しかも海岸線近くからも山岳地帯が望め、風光は明媚。 絵にかいたような絶好のクルージングエリアが、我が庭のごとく広がっているのです。  

上:クルージングの参加者全員でポジションをローテーション。インストラクターは手を貸しません。
2回目のロングクルージングはバンクーバー島の東側、ガルフアイランドの島々を巡る7日間の旅でした。クルージングのみ参加する方々も含めて訓練生は5名です。初対面ですが、わくわく感を共有すれば、すぐに打ち解けるうえ、トレーナーのボブさんと大自然の前での訓練では、どんなにおすましをしていても、性格も心持ちもすぐにバレバレになって、丸裸に・・いや、オープンになっていくのです。 
私とタケちゃんはスキッパー役とナビゲーター役を一日交代で受け持ちました。 今回は一日の航路は短くし、行程中のセーリング訓練がたくさん盛り込まれました。ISPAのベーシックコースで行われる訓練を実践の中で納得し、覚えるまで行われたのです。 「決められた物事にはすべて明確な理由がある。この理由をきちんと理解する。 理解していれば覚えていられる。 理解しなければ、覚えられず、誰にも理解されない、説得力がない、自分流になっていく。」また、「人間は間違いを起こす。必ず起こす。間違ってもダメージが少ないように常に配慮した行動を習慣づける。 クセにする。 よいクセをつける。 たとえば、シートなどのライン類を(ロッキング)クリートから外すときには必ずウインチにひとまきしてからはずす。 悪いクセはつけてはならない。 ついている悪いクセは必ずなおすように!」 とボブさんは何度も繰り返し語りました。 自分もいつのまにかロープ類を踏んでいたり、考え込むと周りが見えなくなったり、困った傾向があります。 船に乗っている間だけでも、切り替えて直さねばなりません。 

シーズンになると、ガルフアイランドなどバンクーバーからほど近いクルージングエリアは家族連れのクルーザーで賑わいます。 デイクルージングなんてとんでもない、クルージングに出ると、たいてい一週間は島々を巡って楽しみます。 以前、静かな湾でアンカリングしていると、おじいちゃん、おばあちゃんの二人連れが、自分たちの船からテンダーを漕いで息子一家のヨットに夕食に向かうシーンを目にしたことがありました。 また、ドッキングしようとドックに近づく船や、ムアリングブイを拾おうとする船で、ロープやボートフックを手にデッキに立っているのは、奥さんか息子だったりします。 今回もアンカリングした泊地でとなりの船から赤ちゃんの泣き声がしたり、近くのヨットから知らない人がホッケーの試合の結果を大声で教えてくれたり、なんとも微笑ましい光景を目にしました。 ここではクルージングはスポーツではなく、ライフスタイルのひとつなのです。


上:バンクーバー島の南部にあるブッチャート・コーブでアンカリングして一泊。 ここの桟橋から上陸するとそこは庭園で有名なブッチャートガーデン。アクセスはビクトリアから行くより便利でしかもカッコイイ!!

上:ブッチャート・ガーデン内で見晴らしの良いサンケン・ガーデン。 ピースサインはクルーズ&ラーン参加メンバーのかなえちゃん。

上:落水者救助(MOB)はポイントオブセールを体で覚える格好の練習。何度も繰り返されます。 優雅にセーリングしていると突然、浮きを投げられ、試されることも。

上:機走での落水者救助(MOB)のマニューバはウイリアムソンターン。 ヘルムはコンパスから目を離しません。できる限りシンプルに操船を覚えて、正確に行います。 

上:メイプルベイにて。美味しい地ビールにはナッチョス。ナッチョスの上に薬味とチーズをトッピングしてオーブンで焼いてあります。ポピュラーなおつまみ。左はチーフインストラクターのボブさん、右はクルーズ&ラーン参加者のYさん。

上:水上飛行機はここの一般的な交通手段。いつか乗りたい!!

上:ガンジスハーバー、水上飛行機発着所の朝

上:離陸シーン



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バンクーバー・ヨット遊学「ある日の夕方」

バンクーバー、イングリッシュ・ベイで2週間に一度行われているカヤックのレース「Bigchop」に出てみました。 もう一人の訓練生タケちゃんも一緒です。 バンクーバに暮らす WindValley卒業生のご夫婦が誘ってくださったのです。 KOINOBORIはシーカヤック西表島と伊豆で2回経験がありますが、レースは初体験。 夕方の6時集合、7時スタート。4.6KMのコース。 素晴らしい夕陽の中、完走できました!! 後のビールの美味しかったこと。 これが平日です。 びっくりですよね! 平日にこんなアクティビティができる人たちは週末はどう過ごしているんでしょう?  春と夏のバンクーバーは1日が二日分あるような気がします。

上:スタート前です。ばりばりレーサー、カヤックもアウトリガーもSAPもいっしょくた。

上:手作りっぽい木製のヨットとすれ違いました。ガフリグが可愛い。

上:今日のコースです。自分たちは4.6kmの短い方。

上:スタート後のイングリッシュ・ベイをバラード橋から(写真:by Bob-san)

上:大会運営サイトから頂きました。

上:完走できました。カヤック借りて10ドル、参加費10ドル。合計2000円くらいですね。終了後の軽食(BBQホットドッグなど)つき、抽選会つきですよ。 初心者にはレース前に乗り方の講習会もあります。 


上:水面が近くて、涼しくて気持ちが良いです。また、乗りたいな。(写真:by Bob-san)


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