英語学校のこと

バンクーバー・ヨット遊学中は、午前中は英語学校。午後からはイングリッシュベイでヨットの練習という生活サイクルでした。 ここで生活する上でも、ヨットを学ぶ上でも英語は必須。 まして世界のクルージングエリアを目指すとなれば英語研修のモチベーションも上がるというものです。 

とは言っても私はTOEICであれば環境によって500点台から700点台を乱高下するという実力で、カンと想像力を総動員させて会話を進めているのが実情。 そんな私が学校の一時限目で選択したのはアダム先生の「アメリカンイディオムとスラング」というクラス。普段使いの英会話を学ぶと同時に、言い回しの裏に潜む英語圏の文化にも理解が増したように思います。
二時限目はマリア先生とのプライベートレッスン。 マリア先生は私の発音のいい加減さを徹底的に指摘し、指導してくれましたし、様々なディスカッションを楽しみました。 特に私が英語での救命・救急の講習と試験にチャレンジし、資格を取得した時は、参考資料を山の様に探し出し、協力を惜しみませんでした。 マリアも私も一貫した職業人ですが、人生はとことんアグレッシブに楽しむ生き方で気も合い、最後には良き理解者となってくれたのです。


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アメリカ、シアトルへ:ハイラン M. チッテンデン・ロックス


1.8〜7.8メートルも水位の異なるピュージェット湾とレイク・ユニオンを結ぶ水路でパナマ運河と同じような水門があります。 通行する船が入ると水門が閉じられ、水位を合わせてから出口方向の水門を開ける・・バカンスシーズンのこのときはプレジャーボートが多く、施設側のスタッフ、船上の人々と船の動きをみていると面白くてまったく飽きません。

上:水門と水位(Wikipediaより)

上:岸壁に舫った船に次々と横抱き



上:湖側の水門が閉じられる


上:これから水位がどんどん下がる。施設側のスタッフの指示に従い、もやいロープをコントロールするのはパートナーの女性が多い。


上:「さあ、いつでもいらっしゃい!」



上:施設のスタッフ、命綱をがらがらと引きながら、拡声器も使わず、地声をはりあげて最後の確認に余念がない。


上:水門が開くと・・

上:海側出口付近の可動式の鉄橋に貨物列車が走る。 しかも、ディーゼル機関車重連だ。どんだけ長いのか!? 船はじっと待つしかない。

アメリカ、シアトルへ:ミュージアム三昧(その2)

LeMay - America's Car Museum

上:ワシントン州タコマにあるこの博物館には、世界一の米車コレクターとして有名だった故ハロルド・E・ルメイ氏のコレクションが収められています。 あまりの数の膨大さに写真はロクなものが撮れてませんでした。 こちらの紹介ビデオをどうぞ
https://vimeo.com/45153080


The Museum of Flight
さまざまな航空機を修復してきた同博物館は、現在では150機を超える実物大の航空機・ヘリコプター・宇宙船を所蔵しているそうです。代表的なものは、1959年にアイゼンハワー大統領に提供され米国初の大統領専用機(エアフォース・ワン)となったボーイング社 VC-137B、第1次世界大戦前に製造された世界初の戦闘機 Caproni Ca 20、ボーイング社の727、737、747の試作品、787ドリームライナーの試験飛行用3号機(ZA003)、英国航空で最後の商業飛行を行ったコンコルド G-BOAGなど。





上:コンコルドのコックピット



上:動態保存のB-17に大興奮の我々一行であった。


Boeing Everett Factory
ボーイング社の工場。巨大航空機の製造現場をみることができました。(要予約)。しかし撮影禁止。 
工場自体がめちゃうくちゃ広く、従業員はここで生活できるほど、設備が整っているとのこと。 製造風景はこちらでどうぞ。




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アメリカ、シアトルへ:ミュージアム三昧

Naval Undersea Museum

バンクーバー・ヨット遊学番外編、シアトル旅行でのミュージアム巡りです。 最初に訪れたのはワシントン州キーポートにある海軍施設、Naval Undersea Museumです。所謂潜水艦の博物館。米国の現役を退いた潜水艦に関する展示です。 


上:足が止まったのは、第二次世界大戦中米海軍に潜水艦が撃沈した他国の船の数と場所を表す地図。赤い点や三角印の数(撃沈された物資輸送船や人員移送船)の多さに言葉をなくしました。日本は制海権を誇示するような軍艦は多く作りましたが、目に見えぬ海底で補給経路の多くを絶たれ、兵糧攻めにあっていたのだということがよくわかりました。 この点のどこかにKOINOBORIの叔母Tonyさんが乗っていた富士丸もあるはずです。

上:なんとそこには、第二次世界大戦の、旧日本海軍の「海の特攻隊」である人間魚雷「回天」。構造がわかるように、一部をスケルトン状態にしてあります。 その脆弱なつくり、操縦席は人がやっと一人入るような狭さです。 人間性などみじんも感じさせない構造物。 

上:回天で散った乗員。平均年齢は10代だと聞いています。この凛々しいいでたちで、何を思っていたのでしょうか。右は潜水艦の上部に置かれた回天。潜水艦に3〜6機は積載できたそうです。 説明書きは言葉を選んで書いてありましたが、その回天の「効果」として、80機の回天で95名の乗員が亡くなったが、撃沈された米国の船は2隻だけとありました。 現代でも、世界いたるところで「自爆テロ」があります。 今の人々はみな眉をひそめますが、このような発想の先鞭は太平洋戦争末期の日本がつけたと思えます。 しかも地下組織でもなんでもない、歴史も伝統もある国家が。





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アメリカ、シアトルへ:ポート・タウンゼント

ポートタウンゼントは「クラシックボートのビルダーがあるんだ」と聞き、とても楽しみにしていました。 到着すると、静かでクラシックな街です。 
日本では映画『愛と青春の旅立ち』の舞台として知っている人はいるかもしれません。 古い建物は観光用に復元され保持されているというより、時代にそのまま取り残されたような印象です。 




上:フォート・ウォーデンのポイントウィルソン灯台ファンデフカ海峡とピュージェット湾の航行船のため1913年に設置。登録国家史跡

上:ウッドのカヤックを製造している。一般向けの講習会かもしれない。


上:製造中のハル

上:Wooden boatに相応しい真鍮の金具類、麻のロープ類が売られている。ボート持ってないのに欲しい。小さなクリートを二つ買ってしまった。

上:どこかで見たことがあるな〜


上:セールメーカーの作業場を見学させてもらいました。 世界中から注文がきている。





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アメリカ、シアトルへ:デセプション・パス

今年のヨット遊学では、ボブ校長はこの時期に車でシアトルに行くプランを組み入れていてくださいました。 まだまだ先だなとおもっていたのはいつのこと。 いよいよその日がやってきました。 KOINOBORIはアメリカ西海岸は初めてです。

上:車はタケちゃんの愛車のピックアップトラック。 きれいにレストアされて新車のごとく気持ちがよいこと!
国境は、比較的空いているAldergroveの検問を通り、最初に向かったのはDeception Pass Bridge、ワシントン州の北西端のフィダルゴ島と、海軍航空基地が置かれているウィッビー島を結ぶ橋です。 Deceptionとは「詐欺」とか「欺く」の意味。 ここは霧の名所らしく、看板にはその昔、地図ではウィッピー島はワシントン州に繋がる半島と描かれていたが、かのイギリスの探検家、ジョージ・バンクーバーがそれが誤りであることを確認し、それでDeception Pass と名付けたと説明書きがありました。

上:「きゃー、こわっ」


上:よおく見ると、渦巻きがいくつも

上:いくつも

上:この景色はどこか懐かしい。

上:橋の北側からGoose Rock Summit Trailをずんずん登るボブさんの後を例によって皆で必死に追いかけます。

上:ウィッビー島にある海軍航空基地に発着する軍用機が頭上を「ガァーっ」と飛び交っています。

上:その数が半端ない・・・・・「ゴーっ」


上:ミグみたいなモロ戦闘機も! 飛んでいる航空機、そのエンジンについてボブさんがものすごく詳しいということがこのときわかりました。

上:この日はフォート・ケイシーからフェリーに乗ってダンジネスあたりを見てからモテルへ。

上:モテルの隣には、映画にでてきそうなダイナーがあります。 明日の朝食はここ!

上:60's のダイナー。 男だったら、一人で入ってコーヒーを飲みながら店のお姉さんと他愛ない話をするんだそうです。 この妄想を実行するメンバーはいませんでした。 

上:ワンダラー・パンケーキ 注文した枚数多すぎました。



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悲しみのインディアン・アーム

バンクーバーの町の北部に、比較的少ない日数で、カナダらしい自然を存分に味わえる格好のクルージングエリアがあります。 それがインディアン・アームと呼ばれる場所。 バンクーバーダウンタウンの北部にバンクーバー・ハーバーがあり、そこは大型客船の停泊地や水上飛行機の発着所がありますが、ここは入り江になっていて、この奥がインディアン・アームであり、その最北部は船でしかたどり着くことはできません。 入り江ですので三方は山に囲まれ、海に流れ込む滝もあると聞きます。
バンクーバーに来ていたISPAの仲間のみなさんと2泊3日ででかけることになりました。  私とタケちゃんにとっては遊学中最後のカナダでのクルージングです。

上:今回の目的地である滝(Granite Fall)までの行程。 バンクーバー・ハーバーを間に2つのパスがあるため、スラックタイムが何時になるかで初日に行ける場所が限られる。 今回の初日はDeep Coveまで行くことになった。

上:2つのパスの間はだいたい3,40分かかる。この場合、条件のシビアな方のパスに時間を合わせて航行する。 セカンドパスには橋が2つあり、二つ目の鉄道橋を渡るときはハーバーのオペレーターにVHFで連絡をして橋桁をあげてもらわなくてはならない。 準備をしていたが、行ってみると橋桁は上げられた状態であった。 列車の通行はそんなに頻繁ではないらしい。


上:Deep Coveにドッキング 

上:ここはバンクーバーから陸伝いに来ることができるリゾート地。シーズンにはウォータースポーツのアクティビティも盛んとのこと。 日曜日なので観光客向けのマーケットや遊園地が開かれていた。 しかし、予報通り天気は下り坂。

ここで、トラブル発生。ヨットのギアを後進に入れるとエンジンがストップするようになってしまいました。 前進はなんとか回る。 ギアもスムーズに入らない。 
タケちゃんが「ペラになんかからんでるんじゃ・・」と推測。 翌日、ヨットを上架させるため、雨の中をヨットをだましだまし、グランビルアイランドのボートヤードまで帰ることになった。 

上:遊学期間中、初めての雨の中のクルージング。 ボブ校長はオイルスキンが行方不明のため、タケちゃんのギアを着ている。 着る人が違うと印象が違うなあ。

言ったってはじまらないから、グチは禁物。 乗っていれば楽しい。それになんてったって、訓練ですから。ワッチに集中しましょう。

上:周りは灰色の雨模様。 目に痛いような硫黄の山。 非水溶性だから野ざらしになっている。 ここからアジア方面に運ばれるらしい。 肥料、火薬、薬品・・様々な製品に姿をかえるのだろう。

上:グランビルアイランドに到着。その時点でヨットは前進もできなくなっていた。 よくぞ、ここまで帰れたものだ。あげてみたら・・・

上:プロペラは、回ると羽が水をかき分けるようにフェザリングするマックスプロップ。 このフェザリングする羽と回転芯部の間に縄が深く噛んでしまっている。 隙間をドライバーでこじ開け、二人がかりでやっと抜くことができた。 縄の種類から、蛸壺か、網かの雑策をどこかでひっかけたと思われた。 これだからウォッチは大切なのだと痛感。 ついでに船底の高圧洗浄とジンクを交換。

上:船をホームポートに戻し、荷物を持って下船。 翌日、時間があるので、ボブ校長がノースバンクーバーのサイプレスマウンテンの方面へ連れて行ってくださることに。

上:サイプレス・マウンテン・バンクーバー・アウトルックからの眺め。 南側にスタンレーパークの森が見下ろせる。

上:バンクーバー・ハーバー。9月になればカナダを離れてしまうのだ。そんな感慨も心をよぎる。

今回、インディアン・アームには行けなかったけど、これは、またカナダに戻ってこいってことなのかも。




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